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夜中にふと目が覚めたら、ハルが僕に背を向けて寝ていたから、なんであっちを向いているのかとふつふつ嫉妬心が湧いてきた。

もはや何に嫉妬しているのかすら、よくわからない。

薄闇に白く光る細い肩が艶めかしくて、後ろから抱き締めて好きなように触っていたら、ハルも目を覚ました。

無理させたくないとか思ってるのにな。

朝になったらまた反省することになると覚悟しつつ、全然ダメな僕は避妊具に手を伸ばした。

そのまま横になって後ろからしたら、ハルはびっくりするぐらい感じている反応を見せた。

「こうするのがいいの?気持ちいいなら気持ちいいって言って」

「んっ……や、やだあ」

「そうでもないの?自信なくなるな」

「はあっ……気持ち、いいっ、けど」

けど?

本当に自信がなくなるようなこと、言わないでほしいな。

「けど?なに?」

「……見えない、から」

「何が?」

「あっ……和馬が、見えないから、やだぁ」

そんなに可愛いこと言われるとゾクッとする。

「そんなこと言ったらどうなるか、わかってるの?」

こうしてるのが気持ちいいくせに、僕が見えないと嫌だなんて。

このまま一度イっていいよ。

その後でゆっくり僕が見えるようにしてあげるから。
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