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「あの人、すごくいい人だね?」

「師匠のこと?」

「うん」

「何を言われたのかわからないけど、いい人なのは確かだよ。僕なんかにも気さくに話してくれるしね。それに、イタズラ好きだし」

本当にそんな感じの人だった。

「すごく偉い人なんじゃないの?」

「もちろんすごく目上の人だよ。僕なんか生意気な口をきいているよね」

「その師匠の下で修行した、とか?」

和馬はそれを聞いて笑った。

「そんなことはしないよ。師匠の推薦がないとプロになれないんだ。それでも僕らの関係は良い方だと思うけどね。他の人たちのことを詳しくは知らないけど、名前だけ貸してる師匠とかもいるし」

それはなんかイメージと違う。

師匠なんていうと仙人みたいな杖を持ってて、弟子なんてすごい特訓みたいな修業とかしていそうだけど。

そんなイメージ持っちゃうくらい知識がないから、私、怜奈さんにバカにされたりするんだ。

こんなに何も知らない私が和馬をちゃんと支えられるのかな。

いつも私ばかりが支えられていて……。

「もっと和馬のこと、知りたい」

私が真剣に見上げたら、和馬はすごく嬉しそうにぎゅうっと抱き締めてきた。

「いいよ。何でも教えてあげる」
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