極上笑顔の上司

泣きそうになる香川君を
海人部長は面白そうにわらった。

「えぇ。高梨さん。
 香川とお似合いなのにーーー」

「そうですよね!
 綾菜さん!俺と付き合いましょうよ!」

「いやいやいや・・・」

無理でしょ。


もちろん嫌いじゃないけど。
香川君、彼女に怒られちゃうよ?


「ダメなの?香川・・・
 いい男だと思うけど?」

「えっ?!いい男だと思いますけど・・・」



チクっ。


「ん??」

私は思わず
胃のあたりに手をやる。

「ん?高梨さん??どうした?」

「いえ。なんかちょっと・・・」

ちょっと胃のあたりがムカッとする。


「あぁ・・お腹すいた?」

海人部長がにっこり笑う。

「・・・あぁ。そうかも。」

確かに20時を回ってるのに夕食は夕方
お菓子を少し食べた程度。

だって、香川君の仕事が山積みだったんだもの。


だから、
胃がムカッとしたのかも。



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