春河家は今日もドタバタです。

「姉貴、出ぇへんし(怒)」
「忙しいもんね・・・僕も兄ちゃん達にかけたけど駄目だった(笑)」

妖の森の繁華街を少し入った所。通称、古街(こまち)
華やかさとはかけ離れたその街は、昔の風情を残しながらも少しずつ時代を後退している様な雰囲気をかもし出した空間。その場所は、妖怪達の中でもあまり近づかない、あまり治安がよくない場所でもある。凛香と清澄、祇儀に電話をかけていた彼らはその場所の一角、古い煉瓦で建てられた屋敷にいた。

「また駄目だったの?」
「うっさい(怒)」
「うっさいって・・・ひどいな、俺年上なのに(泣)」

この屋敷には、5名の妖怪が住んでいる。煙草の香りと煙が充満しているこの部屋で彼らはある作戦を考えていた。


一枚の新聞記事を片手に・・・


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