マンガみたいな事が起きました。*続*
舞side
車に乗ったはいいものの
あたしは渉を見れずにいた。
『過去を気にする女は重い』
雑誌に載っていたけど、
気にならないわけなかった。
もしかしたら、渉はののかさんを少しでも好きになっていたんじゃないか。
あたしとののかさんをどこかで比べていたんじゃないか。
そんな無意味な憶測が
脳裏を巡って目が熱くなる。
さっきまでは堪えられていた涙も
今は崩壊寸前。
「着いたよ」
ずっと下を向いていたから
家に着いたことなんて気付かなかった。
いつものように渉が扉を開けてくれる。
ねぇ、こうやって優しくしたのは
何人目なの?