マンガみたいな事が起きました。*続*
「本当にごめん。
俺、最低だよな。
輝よりも自分のためだったんだ。
自分のプライド、立場、自分のことだけを考えてた」
一口しか食べてないおにぎりは、
力なくテーブルの上に。
「相川を抱いた後、すっげー後悔した。
愚かさに気付いた。
だから、だから言えなかった。
輝にも、舞にも。
自分の恥ずかしい過去を……」
渉はいつも王子様で
優しくて意地悪で俺様で。
余裕のある完璧な男性だった。
その反面、
苦手なことも嫌いなことも全部知らない。
過去の話もお互いに避けていた。
それがあたしには寂しかったのかもしれない。
だからこうなってしまったのかもしれない。