Special to me
すると突然、私に軽くキスをした。

『あんなところにいたら、こんなことできないだろ?』

久しぶりのキス。
3週間以上ぶり。

連れて来られたのは、人の少ない公園の駐車場だった。

『俺、何と言って真子にお詫びしたらいいかな』

「ううん。私こそ、晃樹の気持ちが全く分かってなくて、ごめんなさい。でも、私、そんなんじゃないから」

『え?』

私は晃樹に気持ちをぶつける。

「私は、編集者になりたくて龍成社に入ったのに、配属されたのが秘書だった。そこでやりがいは見つけた。でも晃樹のためには何もしてあげられてない。龍成社にいることより、私は晃樹のためにたくさん色んなことをしたいの。だから・・・」

『辞めるなよ』

「え?」

何故、晃樹は私が言いたいことが分かったのだろう?

『仕事、辞めるな。せっかく働けている自分の場所じゃないか。俺のために辞めるなんて言うな。そんなの許したら・・・後悔するよ、俺が』

「晃樹が後悔するの?」

『真子を辞めさせてしまったという負い目が残るだろ。真子はあの会社で仕事をしながら、俺の傍にいてくれ』

「晃樹・・・」
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