Special to me
☆彼を知りたくて~side MAKO~
翌日。

土曜日でダラダラ自分の部屋のベッドで寝そべる私。

米原さんは、今頃どうしているだろうな。

少し考えて分かった。
昨夜泊りだったということは、今日は"明け"。

時刻は午前10時。

予定では勤務が終了している時間のはず。

私は意を決して、米原さんにメールをした。

―"米原さんへ。お仕事お疲れ様でした。そして昨夜メールありがとうございました。今頃、寝ていますか?今日の私は、何もすることなくてベッドで牛になりそうです。では、おやすみなさい。真子"―

"送信"ボタンを押して、ベッドの脇に携帯を置いた。

すると、程なく着信メロディが鳴った。

ディスプレイには"米原晃樹"

「え?電話?」

慌ててボタンを押した。

「も、もしもし」

"牛になられたら、困りますよ"

「え?」

"おはようございます。米原です"

「お、おはようございます」

電話越しの米原さんは、駅の構内放送で聞いたことがある声。

"貴方に牛になってもらいたくないので、今から外に出ませんか?"

「え?」

米原さんと一緒に?

"ごめんなさい、冗談ですよ"

と、電話越しに笑う米原さん。
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