Special to me
そう言っておにぎりを口に詰め込み終えると、運んできたばかりのテレビ台に置いてあった封筒を持ってきた。

『真子の両親の前で言ったこと、実行しようかと思って』

渡された封筒を開けると、中にはホテルでのウェディングプランのパンフレットだった。

『とにかく、今までお世話になった方へのお礼の意味合いを持たせるには、グレードが高くてかしこまった場所よりも、料理とか、時間とか、とにかく融通の利く場所がいいと思ってさ。だから、ここは、うちの会社の系列ホテルになるんだけど…それとも、龍成社の系列の方がいいのかなぁ』

龍成社の系列だと…ゴールドヘブンリーホテルになるから、ちょっとハードルが高い。

「ううん。晃樹が考えてくれているのに従うよ。どこのホテルになろうとも、細かい部分は私が決めることに変わりはないだろうし」
『そうだよね。主役は花嫁だもんね』

晃樹は私に向かってニッコリ笑ったけど、すぐに何かを思い出したかのように自分のカバンから何かを取り出した。

横長の、白い箱。晃樹がその中が私に分かるような向きでその箱を開けると…そこには2つの指輪が入っていた。
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