Special to me
コーヒーショップの窓に、米原さんの姿が見えた。

中に入り、とにかく米原さんの前に着いたら、息がすっかり切れてしまった。

「はぁ・・・はぁ・・・おはようございます」

『おはようございます。急いで来たんですね。ありがとうございます。しばらくここに座っていてください。僕が買ってきますよ。カフェオレでいいですか?』

私は言葉にならず、頷くことしかできなかった。

息を整えている間に、米原さんがアイスカフェオレを持ってきてくれた。

「ありがとうございます」

『甘党なのかそうじゃないのかが分からなかったので、ガムシロ持って来ちゃいました』
「何から何まで・・・お疲れなのにすみません」

米原さんって、マメな人なのかな?

『ところで、教えてください。貴方は、甘党ですか?』

「あ、はい。ガムシロ、入れます」

『そうですか。僕と同じです』

そう言って米原さんは着席すると、私の顔をじっと見た。

『スッピン、ですか?』

「はい。ごめんなさい。米原さんが待っているかと思って、そのまま来ちゃいました」
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