Special to me
私はシフト表を見た。

「あの、明日、"休"マークがついているから、米原さんはお休みですよね」
『そう、だよ』
「日曜日ですから、私も休みです」

このまま、離れるなんて、イヤだった。

『駅員は明けでも行動をするから、常に睡眠不足。だから早死にするとか言う人もいる』

言っている内容はシビアだけど、穏やかに話す米原さん。

『でも、君との時間を得られるならば、早死にしたっていいかな、って思うよ』
「いえ、早死にはイヤです。ですから今日は帰って早く寝てください。その代わり、明日、私と・・・お出かけしませんか?」
『いいよ。俺から言わなきゃいけない所なのに、真子ちゃんに言わせてごめん。明日は、ドライブしようか』

米原さんは私に向かって微笑んだ。

「はい!ぜひ」

『家まで迎えに行くから。その時また連絡する。それと、1つお願いがあるんだ』

お願い?
私に出来ることなら何でもする!

「何でしょう?」
『メイク、しないで欲しいんだ。今日のようにスッピンな真子ちゃんと会いたい』
「米原さんがそう言うなら、そうします」
『ありがとう』

制服よりも体が大きく感じる米原さんを見上げて、私はその笑顔に今日もキュンとなった。
< 32 / 255 >

この作品をシェア

pagetop