Special to me
☆彼の先輩~side MAKO~
あれから、晃樹からは"ごめん"とメールが届いた。

でも、私には晃樹の心が見えず、うまい返事を返せそうもなかった。

それでもこのまま疎遠になるのだけは、絶対イヤだったから・・・

―"次のクリスマスも、私は晃樹と過ごしたい"―

と一言送った。

それに対する晃樹からの返信は、なかった。

会社に出社する気力も起こらず、かなり社長に迷惑を掛けてしまった。

そのままズルズル、1月も下旬になった。

いつもなら、そろそろ次の月のシフトが決まり、私にコピーをくれる頃。
だけど、暫く私は晃樹に会っていない。

いや、朝の電車の時間は変えていない。でも私はそもそもまともに出勤している回数が少ない。

ワンマンでは晃樹の姿を見たのは1度だけ。

でも、前のように、私を見てくれなかった。

ホームでは、とうとう今年に入って1回も出会わなかった。

そう。

私は晃樹にとって"ただのお客様"になってしまった。

ただ、私が出勤した日と晃樹のシフトが合わなかっただけなのに・・・
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