ウェディングドレスと6月の雨
2人の様子をスルーして、私はデスクに座ってパソコンを立ち上げた。
「成瀬さん」
上から聞こえたのは、男性の声。見上げると高田さんがいた。コンペではお世話になったね、と労いの言葉を掛けてくれた。
「次のコンペ、聞いた?」
「ええ。たった今、先輩から」
「どう? また、臨時企画室秘書、やらない?」
「企画室秘書ですか?」
「慣れてるメンバーでどうかな、と思ってね。僕が言っても総務課長が承認してくれないと駄目だけど。それに」
「それに、何か」
「またアイツなんだよ、穂積」
また遅刻するだろうし、そうしたら成瀬さんにシワ寄せが行くだろうから、と高田さんはそれが不安だと説明した。
雑用は増える。でも、平日に穂積さんに会える。でも……。穂積さんが私を構うのはカムフラージュのためだとしたら、私はどう接したらいいんだろう。もし先輩が言うように穂積さんと神辺さんが付き合ってたら……。
だまされた?
裏切られた?
利用された?
「浮かない顔だね。やっぱりしんどい? 仕事増えるしね」
「私は構いませんけど……」
「そう。じゃあ総務課長に頼んでみる」
高田さんは、ちょうど出勤してきた課長を捕まえて、次回の企画室に成瀬さんをと推薦していた。課長も2つ返事でOKするのが聞こえて、私は再び臨時企画室の秘書になった。そして高田さんは帰り際に、企画室の相談をしたいと言って、私を夕食に誘った。
「成瀬さん」
上から聞こえたのは、男性の声。見上げると高田さんがいた。コンペではお世話になったね、と労いの言葉を掛けてくれた。
「次のコンペ、聞いた?」
「ええ。たった今、先輩から」
「どう? また、臨時企画室秘書、やらない?」
「企画室秘書ですか?」
「慣れてるメンバーでどうかな、と思ってね。僕が言っても総務課長が承認してくれないと駄目だけど。それに」
「それに、何か」
「またアイツなんだよ、穂積」
また遅刻するだろうし、そうしたら成瀬さんにシワ寄せが行くだろうから、と高田さんはそれが不安だと説明した。
雑用は増える。でも、平日に穂積さんに会える。でも……。穂積さんが私を構うのはカムフラージュのためだとしたら、私はどう接したらいいんだろう。もし先輩が言うように穂積さんと神辺さんが付き合ってたら……。
だまされた?
裏切られた?
利用された?
「浮かない顔だね。やっぱりしんどい? 仕事増えるしね」
「私は構いませんけど……」
「そう。じゃあ総務課長に頼んでみる」
高田さんは、ちょうど出勤してきた課長を捕まえて、次回の企画室に成瀬さんをと推薦していた。課長も2つ返事でOKするのが聞こえて、私は再び臨時企画室の秘書になった。そして高田さんは帰り際に、企画室の相談をしたいと言って、私を夕食に誘った。