ウェディングドレスと6月の雨
浮かれた足取りで会場に向かう。着いて外から窓を覗く乾杯をしているところだった。皆の手には葡萄色の液体が注がれたグラス、それを高々と天井に向けている。噂の年代物の赤ワイン。
慌てて中に入ったけれど……。気付いた高田さんが声を上げる。
「あ、成瀬さん! 成瀬さんの分、ある?」
「あーごめん。空っぽ」
奥で製品部の人が瓶を逆さにして振っている。時既に遅し……。少しがっかりしたけど、そんなものを払拭するものが目に入る。いつもはテーブル席が並ぶ店内、立食形式のフロアに並べ替えられ、所狭しと綺麗な料理が並ぶ。
「ごめんね成瀬さん。プレゼンまで同行したのに」
高田さんは本当に気まずそうに私に謝る。
「いえ。こんなに素敵なお料理がありますから。食べるほうに専念します」
「そう言ってもらえると気が楽になるよ。さあ、食べて食べて」
高田さんは白いプレートを一枚取って私に手渡す。前菜にはキャビアの飾られたパプリカの鮮やかなオープンオムレツ、黒トリュフ入りのテリーヌ、サーモンとイクラのカナッペ……社長直々に設けられた打ち上げは噂以上に凄い。
慌てて中に入ったけれど……。気付いた高田さんが声を上げる。
「あ、成瀬さん! 成瀬さんの分、ある?」
「あーごめん。空っぽ」
奥で製品部の人が瓶を逆さにして振っている。時既に遅し……。少しがっかりしたけど、そんなものを払拭するものが目に入る。いつもはテーブル席が並ぶ店内、立食形式のフロアに並べ替えられ、所狭しと綺麗な料理が並ぶ。
「ごめんね成瀬さん。プレゼンまで同行したのに」
高田さんは本当に気まずそうに私に謝る。
「いえ。こんなに素敵なお料理がありますから。食べるほうに専念します」
「そう言ってもらえると気が楽になるよ。さあ、食べて食べて」
高田さんは白いプレートを一枚取って私に手渡す。前菜にはキャビアの飾られたパプリカの鮮やかなオープンオムレツ、黒トリュフ入りのテリーヌ、サーモンとイクラのカナッペ……社長直々に設けられた打ち上げは噂以上に凄い。