あなたと私の花言葉
「あ、お前まだいたのか…
早く帰れって言っただろ。
もう真っ暗じゃねーか。」
店先のチューリップの影に
しゃがみこんでいた私を
見つけたトーヤ君は言った。
「ったく、ほら送ってやるから
立てよ。」
そう言って私の手首を引っ張る。
トーヤ君の手はおっきくて、
触れられるだけでドキドキする。
「やったあ!ありがと!」
「お前、これが目的だったのかよ…」
「えへへ」
トーヤ君はなんでもお見通しだね。