引き立て役よさようなら(番外編追加)

一難去ってまた一難?

優花は何度目かの溜息をつきながら店頭で商品の品出しや整理をしていた。
平日の午前中はとても暇だ。
忙しくしている分にはいいのだけれど
暇なのがとにかく嫌。
余計な事を考えてしまうからだ


桜沢にキスされた事件から5日が経った。
達央は許してくれたけれどやはり優花にとっては
まだすっきりとしない日が続いていた。

相変わらず忙しい達央とはあの日以来会ってない。
特にレコーディングとなると
優花といる時とは全然違い、かなりストイックになるらしい。
それほど音楽が好きだと言うことはライブを見てわかった事だから
優花はレコーディングに集中してほしくて
敢えて自分から連絡することは極力しないようにと心がけている。

心がけているけれど、本音はやっぱり会いたい。

そんな事を思っていると
優花を呼ぶ声が聞こえた。
パッと振り向くと
美由紀がニコニコしながら近づいてくる。
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