引き立て役よさようなら(番外編追加)

帰路

優花は本当に凄い人と付き合っているんだという事を
思い知らされた。

私はあそこまでの覚悟が出来ていただろうか・・・
達央の大丈夫って言葉に甘えていたのでは?

達央にあそこまで思われていることにうれしく思うと
同時に、今回の様な事で達央に迷惑をかけていたんじゃないのか
と思うと優花は胸が痛かった。

優花は店を出て大きな道に出ると立ち止った。
達央もつられるように止まる。
「優花・・どうした?」
優花は達央の方に向き直った。
「今日は本当にありがとう。忙しかったのに私の我儘で・・・
 それに・・・桜沢さんの事も・・・うれしかったけどこれ以上
 忙しい達央さんに迷惑かけられない。
 もう一人で帰れるので仕事に戻ってください。」
だが優花の言葉に達央は大きな溜息をついた。
「君って・・本当にいい子ちゃんと言うか・・・まじめというか・・」
その言い方は少々呆れ気味だった。
達央に何と言われようとも
これ以上負担をかけたくなかった優花は・・・
「あの・・・タクシー呼びましょうか?」
一歩前に出てタクシーを呼ぼうとした。だがその手を達央が止めた。
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