引き立て役よさようなら(番外編追加)
バンドという言葉で、今朝の美由紀との会話を思い出した。
「そう言えば美由紀があの日、flybyのメンバーが
同じ居酒屋にいたって・・・言ってたわ。」
「えええええ!」
あまり聞いた事のない果絵の奇声に優花は驚いたが
果絵の興奮は収まる様子はなく
「ちょ・・・それマジなの?」
「なんか合コンのメンバーの中にflybyのファンの子がいて、
メンバーの内3人いたって話をしていたらしいよ。
・・・でも1人だけいなかったらしく、それが達ってひとだったみたい」
果絵は急に立ち上がるとテレビの横の棚から1冊の雑誌を取り出し、
パラパラとめくり始めた。
そして、あるページを開いたまま優花に差し出した。
「flybyよ・・・で・・・この真ん中の細くて前髪隠れてる人が・・・
大野達央なんだけど」
と優花の顔を見た。
優花は目を見開いたまま固まっている様だった。
「優花?」
「・・・・この人・・・」
「え?何?・・って・・まさか・・・同姓同名じゃなくて・・・本人?」
「えええええ!!!」
優花は頷くので精一杯だった。
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