引き立て役よさようなら（番外編追加）

あれから果絵の質問攻めにあい、夜遅く帰って来た果絵の旦那さんにも
驚かれた。
だが一番驚いているのは果絵でも果絵の旦那でもなく優花本人だった。
うれしさよりも逆に不安が募るばかりだ。
自分が有名な人と付き合うなんて・・・
いくらメディアの露出が少ないとはいえ、若い人に絶大的な人気を誇る
バンドのヴォーカル。
果絵の話だとライブのチケットも即完売でなかなか入手できないと
聞かされた。
そんな人がなんで自分と付き合おうだなんて言うのだろうか・・・
単に面白がっている？暇つぶし？
優花は達央のアドレスを見つめながら深いため息をついた。
そんな時だった
メールが届いた。相手は達央からだった。
『もう、寝ているよね。さっき、仕事が終わり家に着いたとこです。
今仕事でバタバタしているけど落ち着いたらご飯でも食べに行こう。』
時計は午前１時を少しまわったとこだった。
優花はメールを無視できず
「おかえりなさい。お仕事お疲れ様です。おやすみなさい」
とだけ返事をした。