引き立て役よさようなら(番外編追加)
会いたい・・・寂しいのは当たり前だけど一般の人と結婚したわけではないのだからと
自分に言い聞かせている
 
が!しかし理由はそれだけではなかった。

「あのね~物分りがいいだけがいい奥さんってわけじゃないんだよ。
 もっと素直になんなよ。大体さ~達だって優花に会いたいはずよ」
果絵は優花のスマホを指さした。
それもその筈、さっきから達からメールが何回か来ているのだから。

「うん・・・わかってる・・わかってるけどね・・・
ちょっと身体がだるい感じがしてるの。達央さんに言ったら
きっと心配するし、もし同行しても体調悪いままだと迷惑かけちゃうし
flybyのライブを楽しみにしているファンのために達央さんには
がんばってもらいたいんだよね」

ここまでブレてないと果絵もそれ以上の事は言えなかった。
だけど・・・
「ね~~体調よくないって・・・身体がだるいだけ?」
たしかにさっきから何度も生あくびが続いてる優花を果絵は多少なりとも気にはなっていた。
「ん~~っていうかね・・・実はきてないの」
「きてないって?」
「・・・生理。わたしってこれだけは凄く正確で必ず28日周期でくるんだけど
 予定日を軽く1週間すぎてるの。こんなこと今まで一度もなかったから
 もしかしてって思って」
少し照れたように話す優花をみて果絵はハッとした。
「ね~!それって、まさか・・優花あんたー」
果絵が言い終わる前に優花がコクンと頷いた。
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