私がお嬢様をやめる時
私がお嬢様をやめる時
年が明けた。

海外にいたお父様が
久しぶりに帰ってきた。
お父様がこの家に帰って来たのは
2年ぶりだろうか。

「君が水嶋くんか。

噂には聞いていたが
こんなに若い執事だったとは。」

お父様は水嶋と初対面だった。


依頼したくせに
どんな人かも知らなかっただなんて
聞いて呆れる。

「菜々穂、縁談の話すまなかった。
慶哉に聞いたよ。
お前がすごく怒ったって。

だがな、わかって欲しい。
お前を一人この家に残して
我々は申し訳ないと思っているんだ。」
< 123 / 129 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop