私がお嬢様をやめる時
「今日どうだった?」

ディナーを終え、自宅へ向かう車内。
恭平は尋ねた。


「楽しかったよ。すごく。」


私の言葉に恭平は
ほっと胸を撫で下ろした。


「また誘っていいかな?」


恭平に言われ私は頷いた。

家の前まで来て


「すっげぇ家だね。」

家の大きさに驚いた恭平。

すごく楽しかった。
この家に帰れば
またひとりぼっちの退屈な日常に
戻るんだ…


「来週、またどっか行こう。」


別れ際に恭平に言われ
嬉しくなった。
恭平とまた楽しい時間をすごせるなら
退屈な毎日もそれを楽しみに過ごせる。


「いいよ。」


私はそう言って手を振って別れた。
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