私がお嬢様をやめる時
異変
あれから
恭平と毎週のようにデートをしていた。

そんなとある週末
私たちは港の近くの公園で
旅客船を眺めながら
いつものように他愛もない
話をしていた。


「菜々穂ちゃん。」


「なに?」


「そろそろ、俺の彼女に
なってくれる?」


それは私の待っている言葉だった。


「言うのが遅いよ。」


私は恭平に惹かれていた。
恭平の太陽のような存在が
退屈だった毎日を
すごく潤わせてくれた。

私のワガママな部分も
素直じゃない部分も
恭平は受け止めてくれた。

こんなに一緒にいて
リラックスできる人に出会えるなんて
思わなかった。

これでやっと……………
< 40 / 129 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop