Jewel Memory*2つ年下



新潟の私立の高校を志望してるココ。


県外だから、遠距離友達になる。


離れちゃうのは嫌。


でも、またすぐ会えるよね?


だから大丈夫。



そんなんで切れちゃうほど、浅い絆じゃないもん。





「なんかさ〜、卒業して、みんなと離れるって実感ないや」


卒業以前に、受験生って実感すらしない。



「春休みは、いっぱい思い出つくろうね」



笑顔を向けると、ココも笑ってくれた。





遠くを見るような、未来を見るような、

そんな曖昧な視線。


あたしは、記憶をたどる。


ひたすら、記憶を蘇らせる。





もし、巳波に出会ってなかったら、

今頃昼休みに何してたんだろ。





ぼーっと考え込み始めた時、昼休みの終わりを告げるチャイムが鳴り響いた。





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