Jewel Memory*2つ年下



「暑い暑い暑い暑い‥」



呪文のように繰り返し発されるあたしの声。


とにかく、この時期は暑さがハンパない。


夏だよ!なーつ〜。



これからまた暑くなると思うと…。


やる気なくなる。



「汗かくの嫌だよねー」


「うん、困るよね」



グチグチ言うあたしに、椎名は返事をする。



椎名とは、幼なじみ&登下校&美術部仲間☆


深い絆で結ばれてる方なのです。




朝なのに蒸し暑くなってきたこの頃。


そろそろ、夏休みが恋しいよー。


夏休みには、巳波と遊んで、楽しみまくって…


と、いう勝手な妄想はやめて。



「やっと学校着いたね〜」


「うん」


自転車通とか疲れるし。


「また部活の時ね。
バイバイ椎名」


教室の前の廊下で軽く手を振るあたしたち。



「ココおはよー!!」


教室に入ってからは即ココの所にダッシュ。


「由紀乃、朝から元気だね。
なんかいいことあったぁ?」


「別にないよ」


あえて言うなら、巳波に付き合えたら付き合おうって言われたことくらい。

メールで。





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