せいあ、大海を知る
隣の桂馬を見上げながら、私から話を始めた。
「昨日は楽しかったね」
「あー、また行こうな」
「4人もいいけど、今度は2人で行けたらいいな」
「それ昨日も聞いたから。心配するな、約束を俺は忘れないから」
並んで登校しながら話すのは、もちろん昨日のこと。希望をそっと添えながら。昨日も話したけれど、ダメ押しとばかりにもう一度強調した。
はいはい、と言いながら桂馬はせっかく整えてきた髪の毛をくしゃくしゃにしてしまった。ぷうっと頬を膨らませて怒ったふりをしてみたけど、本当は怒ってなんかいない。
約束を忘れない、その言葉が嬉しくて、そして照れてしまったのを誤魔化したかった。変わらず訪れてくれる楽しい時間が、嬉しくて堪らない。
今日もいつもの1日が始まった。私たちにとって、どちらかが早く登校したり、休んだりしない限り、桂馬が迎えに来て一緒に登校するのが日常。お父さんとのあんな会話だって毎日に近い。
今日もいつものようにのんびりと話をしながら、学校を目指した。
「昨日は楽しかったね」
「あー、また行こうな」
「4人もいいけど、今度は2人で行けたらいいな」
「それ昨日も聞いたから。心配するな、約束を俺は忘れないから」
並んで登校しながら話すのは、もちろん昨日のこと。希望をそっと添えながら。昨日も話したけれど、ダメ押しとばかりにもう一度強調した。
はいはい、と言いながら桂馬はせっかく整えてきた髪の毛をくしゃくしゃにしてしまった。ぷうっと頬を膨らませて怒ったふりをしてみたけど、本当は怒ってなんかいない。
約束を忘れない、その言葉が嬉しくて、そして照れてしまったのを誤魔化したかった。変わらず訪れてくれる楽しい時間が、嬉しくて堪らない。
今日もいつもの1日が始まった。私たちにとって、どちらかが早く登校したり、休んだりしない限り、桂馬が迎えに来て一緒に登校するのが日常。お父さんとのあんな会話だって毎日に近い。
今日もいつものようにのんびりと話をしながら、学校を目指した。