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「淳、明日、遅いんでしょ?」

「あぁ。なこ、1人で大丈夫?」

「うん。あのね、寝ててもいい?」



寝ることにまで許可をとるなこ。



植え付けられた習慣は、なかなか取れないらしい。



無表情の裏には怯えが見えて…。



今、なこの目の前にいるのは、なこを喰う父親でも、暴力的な母親でもなくて俺なのにな…。



「寝ててイイぞ。でも、ちゃんと飯食えよ?朝適当に作ってから仕事行くから」

「わかった」



なこの料理は食えたもんじゃねぇし。



あんな殺人料理食ったら、マジ命の危機を感じるから。



でも、なこの過去を聞いた今は、なこが世間知らずで常識も何もわからないのは仕方ないと思っちまう。



これから俺が教えて行けばイイんだよな?



いつか…なこの笑顔を見たい。



いつか…なこの怯えた心を癒したい。



…まずは社長になこのこと話さなきゃな。



一ヶ月も黙ったままだし。



まだまだこれから先は長い。



ゆっくりなこを知って行こう。





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