天国への切符
「真優」
「ふぇっ?」
ハッとした瞬間、目の前にはサエの顔があった。
「ぼーっとし過ぎ!」
「もう授業終わったよー?」
そしてサエの隣にはノアと聖子。
そうなんだ…
いつの間にかもう授業は終わっていて、騒がしい休み時間になっていた。
「ねえ、真優」
「ん?」
サエの声に、首をかしげた。
「さっき転校生と何話してたの?」
「えっ?あーっ…何っていうか…昔の知り合いだったっていうか」
答えながら、どう説明しようかと考えていた。
「え!そうなんだ?どんな?」
そして興味深そうにサエが聞くから、後ろを振り返ってあいつがいないことを確認すると、みんなに話をした。