消える前に……
綾と二人きりで会うのに
こんなにドキドキするのは
本当に久しぶりだった。
初めてのデートの日の朝。
あの時の気持ちが
よみがえってきた。
俺、
本当にあの時と同じだ。
変わってないや。
今までずっと
変われない自分が
嫌でしょうがなかった。
だけど今、
『変わってない』って思った時、
本当に嬉しかった。
俺は携帯で時間を確認して、
早めに家を出た。
あの時と同じだ。
自分でも笑えてしまうくらい
あの時と同じだった。
電車に乗って、
あの日と同じ駅に向かう。