依存症人生1

バイト先の彼女

惚れたら一途な私は
憧れの合コンに参加することもなく、

女友達の遊びの誘いも、
男が混ざっていれば断り、
店のお客に付いてく事もなかった。

とにかく真面目に…
初めての遠距離恋愛をしていた。

しかし…

大輔は嘘が下手なのか…
私の勘が鋭いのか…

ある日、電話越しに
またまた浮気が発覚した。

そして、すでに彼は、本気だった。

話を聞くと、Hも済んでいて
彼女は処女だったと。

相手の親も公認で
結婚の約束もしている。

バイト先で知り合った
高校生の女の子だ。

私はスナックのバイト中だったが

1人で、お店を開けて、お客はなく、
準備&留守番のような状態だったから
電話する事は可能だった。

嫌がる大輔から、
相手の電話番号を聞き出し、
すぐに電話した。

相手は私の存在を知らず
彼女だと言うと驚いていたが
引き下がらなかった。

自分も好きだからと。

腹がたった。

こっちは、遠くで会えないのに
二人はバイト先で、
しょっちゅう会える。

こっちが先にいる彼女だというのに

私から、奪おうと宣戦布告。

私は脅した。

「じゃあ、気のすむまで殴らせて。
多分、夏休みくらいになるけど…
次、帰った時、会ってくれる?」

彼女は意外にも、受け入れた。

『殴られても引き返す気はありません。
大輔と一緒なら何でも耐えれるんで
良いですよ、
気のすむようにしてください。』

イライラは頂点に達した。

「ボコボコにしてやるから、
今のセリフ、忘れるなよ!」

もう1人の女の子が出勤してくるのを
待って、私はママに電話して
早退させてもらった。

仕事なんかしてられない。
いてもたっても、いられない。

感情が高ぶりすぎて
家とは反対方向の電車に乗った時は、
もう、泣きそうだった。

急いでるのに!
早く家に帰って…

旅行鞄に荷物つめて…

帰省の用意を始めた。

レンタルCDの返却を友達に頼んで…

翌朝、始発電車に乗ったんだ。

それからの大学の授業も
明日からのバイトも
高い高い交通費も…

全てがどうでも良くなって…

とにかく、夏休みまでは
大丈夫だって思ってるアイツらの
好きなようにさせるもんかって…。

新幹線の速度にすら
不満を感じながら…
心の中で何度も、「早く、早く」
って、つぶやいたんだ。
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