依存症人生1

最後ならやらない

私の誕生日、約束通り家に来た
鉄平は私に最後だと告げた。

私は彼をベッドに押し倒した。


彼は最初、少しだけ戸惑いながらも

「するのは良いけど…最後ぞ?」

と、意志は変わらず、貫き通す。


好きで好きで、たまらなかった私は

混乱と悩みのピークだった。

したい、でも…これっきり…。

私は思いきって、彼から離れ…

「じゃあ、いいよ、しない。」

と、自分を押さえた。

ホッとしたような、残念だったような
空気がお互いの間に流れて…

やがて、時計が12時を指し…

私の誕生日は終わった。

鉄平は「シンデレラの時間は終わり。」
なんて、ホストMAXな言葉で

私のもとを去った。

普通に見送った後、 彼の姿が
見えなくなって…私は泣いて泣いて…

腕を刻んでも、タバコを押し付けても

その悲しみは晴れず…

どうしようもなくて、
とりあえず、大輔と別れて以来の
地元に帰ったんだ…

ただただ、鉄平との想い出の地から
離れたくて…
少しでも楽になりたくて…。
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