～天使ロード～

5分以内に何とか準備を終え、池治先生の元に急ぐ。


「池治先生身支度終わりました！」


「佐藤の方が早かったな」


別に私、工と勝負なんてしてないのにひどいよ、池治先生…


その後は、不機嫌な顔を工や池治先生に見られないように隠し、池治先生のエスコートを頼りに黒いリムジンに乗り込んだ。


リムジンはやっぱり広々していて心地がいい！

どこかのお嬢様になった気分。



それから30分後…
貸し切りの水族館へと着いた。

イルカが大きくドアップに写し出された看板の前に、何故かイルカの着ぐるみを着た子供がいる。



あれ…？貸し切りだったんじゃないの？



「池治先生、あそこにいる子供は誰ですか？」


「今日の恋愛ミッションのエキストラだよ！」


「ところで、今日の恋愛ミッションは何ですか？」


「今日の恋愛ミッションはな、あのイルカの着ぐるみを着た子供を笑わせるだけだ！
簡単には笑わないよ」


私はそのイルカの着ぐるみを着た子供の所に向かい、話し掛けることにした。