ハートの形した花




「えー、山口から来ました、白石龍馬(しらいしりゅうま)です。よろしく」




白石龍馬と名乗る男を一言で表すなら・・・




「でかっ!」




高柳がそうつぶやくように、とにかくでかい。
本当に俺たちと同級生なのかも怪しい。
給食を食べる早さがクラスで一番早い、西田よりも
体型的に早そうだ。
いや、あのすらっとした体型で給食を食べるのが早い西田の方が
おかしいと言ったところか。




「じゃあ、次。よろしく」




北村に促され、その女子は黒板に「九」と書き、その女子は言った。




「何て読むかわかる?」




何て読むも何も、これは明らかに・・・




「キュウ」




相生がボソッとつぶやいた。




すると、その女子は笑い出した。




「あははっ・・・あんた最高だよ」




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