私の意地悪な旦那様


「マーキングって、なんだか犬みたい」


ふふふ、と笑えばむっとする功希。

さすがに犬は言い過ぎたかな?


そう思っていれば、何を思ったのか今度は意地悪そうな顔をした。



「まぁ、子供じゃないから大丈夫、だなんて虚勢張って、挙げ句の果てに変なの家に入れるバカな飼い主に比べたら、マーキング残す犬の方が賢いよね」

「う………」


あれは入れたというより…………いやでも最終的に入れたのは私で……。


反論も出来ずに黙り込む。


「だから、バカな飼い主にしっかりマーキングしとかないとね」


にやりと笑った功希はそのまま私をお風呂場へと連れて行く。

そして、お風呂からあがるや否や宣言通りにマーキングをされてしまった。




後日警察に聞いたところ、あの青年はどうやら私がよく行くコンビニの店員だったらしく。

もうあのコンビニには絶対行くまい。とこっそり心の中で決心したのだった。



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