私の意地悪な旦那様

少しして鳴った携帯に、そういえばまだ功希仕事中だった!と慌てる。

でも本人はそんな様子なく、しばらく何か話した後、すくりと立ち上がった。


「会社戻る。鍵閉めておいて」


「待って」



私の横に置いてあったネクタイを掴む。


「ネクタイ忘れてる」

手に取ったネクタイを首へと回せば、キュッと元の形へと作り直した。



「いってらっしゃい!」


そう、背中を押すように送り出した私の心は、さっきまでとは打って変わって晴れ渡っていた。














その夜。
帰ってきた功希は何故か機嫌が悪くって。



きっと会社に戻るの遅くて怒られたんだ。


そう聞けば「バカ」と言う言葉とともにチョップをくらった。



< 234 / 330 >

この作品をシェア

pagetop