私の意地悪な旦那様


もしかしたらの可能性を考えて、急いで壁を越える。

急ぎすぎて、たいして下も確認しないまま飛び降りた私は、下にいた人におもいっきりダイブしてしまったのだった。


「いったぁ………」

あまりの痛みに打ち付けた腰をさする。

さすりながら、下から聞こえてきた声に慌てて立ち上がった。


「いきなり何?壁越えてくるとか非常識にも程があるでしょ」

明らかに機嫌悪そうに腰をさすっているその人と目があう。


「……ごっ、ごめんなさいっ!!!」

その瞬間、私はあわててその場から逃げ出した。

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