別冊 当て馬ならし

Journey's end

「って、事がありました・・っと」
しゃべり終えたベルは
少しはにかんで頬を赤くしながらも、
幸せそうに微笑んだ。

ピコランダからの帰還の馬車の中、
たっぷりある時間の最初の話題は
私がこの半月経験した事を
ベルに話すことから始まった。

そして、それが終わって
私はベルに
「何があったの?」と聞いた。

ベルの想い
セルヴァンの決意
ファルゴアの行く末・・・
幸せな未来しか見えないその顛末に
自然と笑顔になる。

私が、かつて見た未来は
ここに現実になろうとしている。
その事がとても嬉しかった。

ベルが私に今まで言わないで我慢してた
いろんな事を、
ずっとセルヴァンが聞いて
ベルを支えてくれてた。

帰ったら必ずお礼をいわなくちゃね。
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