別冊 当て馬ならし
「だから、おねぇちゃんは安心して、
 ラル王子とラブラブしてよね」
照れ隠しのように、
矛先をこちらに向けるベル。
「もちろん!!
 でもファルゴアへ帰ったら
 セルヴァンとベルがラブラブするの
 たっぷり見るからね。
 観察してニヤニヤするからね。」
もう!といって膨れるベル
目が会って笑い合う。

今思うと、ラルに会うまでの私は
・・・・焦ってた。
ベルが、私が遠くに行くように
感じてたみたいに、
この国を背負う為に
どんどん成長していくベルが
凄く大きく見えて。
私自身はいったい、なんなんだろうって
・・・どうなっていくんだろうって
不安だった。

私が、この国の為に役立てる様に
・・・そして・・・
ベルがセルヴァンを想うみたいに
私も想い会う素敵な人と
めぐり合いたいって・・・
そう思ったと思う。

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