甘美な蜜のプワゾン
蘭はその音を探るようにグループに視線を走らせると……。

女子高生の1人がスマホで太郎を隠し撮りしていた。

「ちょっとあなた」

蘭は直ぐに女子高生の元へ行くと、スマホを素早く取り上げた。

「ちょっ、何すんだよ!」

「何すんだよじゃないよ! 写真はダメって本人から言われたでしょ!?」

「返せよ!」

蘭に取り上げられたスマホを取り返そうと、女子高生は蘭の水色のリボンと一緒に、襟首を掴んできた。

「おい、何してんだ」

2人の騒ぎに気付いた太郎が、慌ててその女子高生の腕を掴み上げる。

蘭は乱れたシャツを直しながら真っ直ぐ女を睨み付けた。

2人の間の火花はまだ散っている。

そんな蘭を右京はやや驚いたように見ていた。

「ねぇ、マジあんた何なの? 超ウザいんですけど」

最初に声を掛けてきた美人が眉間にシワを寄せて、凄んできた。

もちろん無視だ。

「これ返すから撮ったもの消してよ?」

「はあ? それ、あたしのスマホ。どうしようがあたしの勝手だろ?」

人をおもいっきり馬鹿にした言い方に、蘭の苛つきは増していく。

「勝手じゃないでしょ? 撮られた人の身にもなってみてよ」

「蘭ちゃん、もういいよ」


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