不器用な恋愛
授業中なのでしーんと静まり返った廊下。

上履きの音が聞こえるだけで後は、なにも聞こえない。


「ひろ…」


あやが小さく俺の名前を囁いた。


なんだよ。


別れようとしてるくせに。


俺の夢なんか見るな。



保健室と書かれた部屋が近づいてきた。


こいつ…めちゃくちゃ軽い。


やっぱちっちゃいからか?


あや…好きだよ。


俺の目から涙がこぼれた。


ずっと片想いしてた日々。


勇気を出して告白した。


それでめでたくカップルになれた…


なのに…


なのに…


なんで別れようとするんだよ…
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