嫌い…うそ。本当は大好きだよ
いつも通り、この後命令されて言われるがままに動く。
「ほい…」
ヒロが何かを私の目の前に差し出した。
あ、れ…?
いつもなら『飲みもん、買ってこーい』とか、言うのに…
ヒロが差し出したのは、薄いピンク色の四角い…箱?
「何、これ…?」
「何って、誕プレだよ。たーんープーレー!!お前、今日誕生日だろ。」
「え…?……あ!!」
毎日辛すぎて、忘れていた。
自分の誕生日なんて、毎年楽しみにしていた日だったのに。
「何で知ってるの?」
「お前の友達…えー、誰だっけ?夏目?夏谷?……に聞いた。」
「あー、夏井ね…。」
「あー、そんな奴だったな。」
「うん…ありがと」
「おう、大事にしろよ?」
ヒロの頬がほんのり、赤くなっている。
ふふっ、こういう所もあるんだ。
「何だよ、開けてみろよ…///」


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