適当魔法少女・りおん

あくまで、少女である事の最低限の物量と可愛さとセンスを保って、華美過ぎる不相応な「装備」は見当たらない――――。


趣味、趣向に一般的な少女が関心を示さない領域に拘りつつも、擦れてもなく、弾け過ぎてもない性格で、容姿も良い意味で何処にでもいる、ごく普通の佇まいである――。



そんな、普通の日常を送る彼女の前に、何処かで見た様な喋るステッキが現れ、無茶振り、迫る――――。






「さっきから、何処見てニヤニヤしてるんですか――変態ステッキさん――――」


「ば、馬鹿言っちゃいけないよお嬢さん――私は何も見ていない――いや、寧ろ見ている様で見ていないのです――」


浴室から、バスタオルを躰に巻いて部屋に戻ったりおん――彼女の通常のルーティーンワークであり、「奴」が部屋にいるなど想像もしていない――。


そして、いきなりの魔法少女契約のお願い――。


ため息をつき、髪を拭く動作を行えば当然、バスタオルで覆われていたりおんの裸体が顕わになる――。

確証はなかったが、見られているだろうと踏んだりおんは、揺さぶりをかけたのだ――。




「見たよね――」

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