叙情
「とりあえずー
お昼まで、俺ん家で過ごして
そっから、ごはん行って、映画でも観にいこっか?
他に行きたいとことかある?」


「え、ううん」


リオンくんのアパートの駐車場に車を止め
隣にあるスーパーで
お菓子と飲み物を買い

そのまま家に入ると
昨日、廊下に出していたゴミが全部なくなっていた。


「朝早くからゴミ出し行ったよ。
俺、えらいでしょ?」


得意気に笑顔を浮かべ
私の顔を見ている。


偉いと言ってあげるべきなんだろうか・・・
でも、私のような年下から言われて
嫌じゃなかろうか・・・

そんな事を考えつつも
私の返答を笑顔で待っているリオンくんを無視できるわけもなく・・・


「うん。えらい。疲れてるのに
朝早くからお疲れさま。
おかげで、スッキリして
すごく居心地良くなったね」


でいいかな・・・・


「いやいや、そんなそんな」


照れてるのか
顔が若干赤らんで
うれしそうに、下を向いている。


嫌そうじゃなくて
良かった・・・


まだ、昨日の今日で
リオンくんの事を何も分からない分
1つ1つの返答や、態度に
思わず考えてしまう。
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