On Your Marks…~君と共に~
「あ、今日はね。これで終わりにしようと思って。今、熱中症注意報出てるから。しかも、今日が最終日だし、早めに帰った方がいいかなとおもって」
さやか先輩は、微笑みながら返答する。
この夏休み、あたしのタイムは面白いくらいに伸びてきていた。
そして、今日もついさっき自己ベストのタイムを叩き出したところ。
「澪のこの夏休みの伸びはやばかったなー」
隣にいた紗名が意地悪そうにあたしに突っかかってくる。
「まぁね。……紗名には負けないよ!」
あたしは汗を脱ぐってにやっと笑顔を作った。
「まぁ、澪!調子のってタイム落とすんじゃねぇぞ!」
そういって、彩羅先輩はあたしの頭を撫でてくる。
「じゃ、ストレッチ始めようか。」
そういって、さやか先輩が指揮をとる。