約束の向日葵。
やっぱりな…
私は溜め息を大きく吐き、ユイちゃんの目の前に立った。
小麦色の肌は生まれつきであろう、牧瀬と同じだった。
だけど、もっとすべすべした可愛らしい雰囲気を持っている。
「ユイちゃん…信騎って多分ユイちゃんが初恋だからさ。すごい奥手になっちゃうんだよ!」
“ユイちゃんが初恋”
私の初恋の相手は信騎だった。
やっぱり寂しいと感じてしまう。
でも、私は牧瀬のことが好き。
大好き。
自分の心に言い聞かせる。
この寂しさは情でしかないんだ、と。

