LOVEPAIN③

成瀬は私のトレーナーの中から手を抜くと、
私の手を握り、指を絡める


右手も左手も




見上げると、成瀬の顔が目の前にあって、
再びキスをされる



唇が離されて、目が合う



ドキドキはするけど、
恥ずかしいような気持ちが消えて行く




「――やっぱ、辞めとくか」


その言葉に、えっ?と声が出る



辞めるって、何を?




「なんかさぁ、お前の事を軽く見てるみたいで、嫌だなって。
だから、今日はヤらない」



「え、あの、でも。
今まで、散々、私に手を出してましたよね?

だから、私、成瀬さんは私の事を……」




軽く見られてるのだと、思っていた



いや、私と言うより、AV女優自体を彼は軽く見ているのだと




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