LOVEPAIN③

その、私のDVDのパッケージを製作してくれるデザイン会社に、
私と成瀬は訪れた



その社内に、専用のスタジオがある



私は着くと、更衣室ですぐに衣装へと着替え、

メイク室で、この会社専属のヘアメイクの女性にメイクをして貰う


この女性、歳は40代くらいで、
とにかくよく喋った




「ほら、玉城さん分かる?」



「――いえ?」



玉城さんって、誰?




「広子ちゃんは、玉城さん達の製作チームじゃなかったわねー。

林田さんの所ねー」



「――は、はい」



よく分からないが、私は頷く


林田さん、あのスチールカメラマンの人の名前かな?




「でよ、その玉城さん!

いっつも会社の備品盗んで帰るの!
トイレットペーパー迄!!
トイレットペーパーよ!」


私の髪を弄くりながら、彼女はずっと喋り続ける



会社の人たちの、愚痴や悪口



それが、内輪ネタ過ぎて、
私にはよく分からない……



私、昨日から疲れているのに、
本当、疲れるなぁ






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