LOVEPAIN③


「これ、俺の奢りだから。

お前、飲めるだろ?」


和真はそう言って笑うが、
その笑いがなんとなく嘲笑いに感じてしまう




気のせいだろうか?




「すみません。
今日、車で来ていて、お酒はちょっと」


そう断る成瀬も、凄くその和真に気を使っているみたいで、
変な感じ



コウジロウさんや他の仕事の関係の人達にも
成瀬はそれなりに気を使ったり、
愛想を振り撒いているが、

今の成瀬のそれは、それとは違う





「そう?

それは残念」


そう言って、和真はそのワインボトルを手にしたままゆっくりと傾けた


そして、ゆっくりと輪を描くように動かし、
私達のテーブルの上の料理に赤いワインを掛けて行く


ドボドボ、と




なんて事すんのよ!!



と、心の中で叫ぶが、この場の空気に気圧されて、言葉が出ない




成瀬は何も言わずに、無表情でその料理を見ている






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