LOVEPAIN③
「成瀬さん、広子のマネージャーもやってるって事は、
実際現場で見たりするんすか?
こいつが、他の男に突っ込まれてる所」
なんて事を訊くのだろうか?
と、グラスを持っている私の手が震えてくる
「そりゃあ。仕事だから」
「見て、どう思うんですか?
」
「ナツキさん、変な事ばかり訊かないで下さいよ!」
思わず、そう言葉が出てしまう
ナツキはそんな私の言葉なんか聞こえていても無視するようで、
成瀬の答えを待っている
成瀬の方を見ると、
テーブルの上のグラスを見ながら黙り込んでいる
それは、無視をしているわけではなく、考えていると言う感じ
私達のテーブルが沈黙で静かになると、
周りが騒がしく感じた
「――吐きそう」
そう、ポツリと聞こえた成瀬の声
「え、成瀬さん?
吐きそうって大丈夫ですか?」
もしかして、悪酔いしてしまったのだろうか?
心配してみるが、成瀬の表情は、そんな風には見えない
「見てて、吐きそうだって、いつも思う」
「そうですか。
ふーん」
ナツキは納得行ったように頷くと、
空になっている成瀬のグラスにドンペリを注ぎ、自らのグラスにも
二人とも、それをグイグイ飲んでいる
吐きそう、って、どう言う意味?!
気持ち悪いって事?!
もしかして、AVの撮影中、
私のさらけ出しているものが気持ち悪くて、吐きそうって事?!