ポジティブGIRLと愉快なBOYたち


女「あの、それでほんのお礼なんですけど...」




郁「きたーーー!これが財布を拾った人のとっけ、「わーわーわー!!!」」




女「??」




涼「(穂陽も大変だな...)」





大声で今日一番の失礼な発言を叫びそうになった郁翔を牽制する俺を、不思議そうにみる女性に笑って誤魔化す。





女「それでこれ、お礼。受け取ってください」




「そんな、いいですよ」




郁「―――っ―――!!」





口を塞がれた郁翔が何かを言ってるが決して喋らせない。


今喋らせたら何を言い出すか分からない。





女性は財布から1人1万円という計算なのか、3万円を出して俺に突き出している。





当然のことをしただけなのに1万円なんて受け取れない。ここで受け取れるのは郁翔くらいだ。





女「私本当に助かったの!だからこれ、どうぞ!」




「いやいやいや」




女「お願い!受け取って!!」




郁「~~~っ!!!」




涼「ありがとうございます。大切に使わせて頂きます」




「!? 涼依...?」





後ろに備えていた涼依が、呆れたように俺の前に出てそれを迷いなく手にした。





女性はそんな涼依に嬉しそうにみつめて、最後にまたお礼を言って俺たちの前を去っていった。


腕の力が自然と抜けて郁翔の口を解放した。





郁「おぉ...マンガでよくみる感じだ」




涼「ホントだね」




「良かったのかな...?」




涼「穂陽。人の敬意はある程度素直に受け取る物だよ」





穂陽の分、と1万円を俺に差しだしながら言った涼依にその通りなのかなと思う。


俺は頑なに断りすぎたな...





「これからは気を付ける」




涼「穂陽は真面目すぎ」




「はい...」




郁「皆これ何に使う?」





へこむ俺に構わず、ワクワクキラキラした目をして予想だにしなかったお小遣いの入手に嬉しそうな郁翔。





涼「...楽譜買う」




「そりぁ食費に...」




郁「もぉー穂陽もっと楽しいことに使おうよ」




「(楽しいことって...?)」




涼「じゃあ郁翔は何に使うの?」




郁「んん~...」





歩きながら顎に手を添えて真剣に考えてる様子の郁翔。




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